2021年02月08日
空色のランドセル
リナちゃんがスキップを踏みながら、公園に来ました。大きな空色のいランドセルを軽々と背負っていました。買ってもらったばかりの新品のピカピカランドセルです。ママは「女の子なんだから、赤のランドセルにしたら?」と、言ったのですが、リナちゃんは「空色がいい」と言い張ったようです。「ねえ、マロンちゃん。リナのランドセル、ステキでしょう?」と、リナちゃんは、クルリと回って見せました。「キャンディーちゃんも見て、見て」と、もう一度クルリと回りました。「私ね。もうじき一年生なの」と、リナちゃんは言いました。
原っぱでは、ポテトが四つ葉のクローバーを探していました。「ポテトちゃんだ」と、リナちゃんが言いました。「どう?ステキでしょう?」と、ピカピカランドセルをクルリと見せました。「リナは、ランドセルに大好きなものをいっぱい集めて、学校に行くんだよ」と、リナちゃんは言いました。「ああ、レンゲの花が咲いてる。リナ、大好き」と、リナちゃんはレンゲの花を摘み始めました。「ここにも、ここにも咲いてる」と、レンゲの花を摘みました。マロンとキャンディーも手伝いました。「いっぱい、いっぱい摘んでね」と、リナちゃんは言いました。リナちゃんは両手にいっぱいのレンゲを摘みました。マロンとキャンディーも抱えるほどのレンゲを摘みました。「リナちゃん。レンゲ、どうするの?」と、マロンが、小さく首を傾けました。リナちゃんは空色のランドセルを開けて「ここに、入れてね」と、言いました。「えっ?いいの?」と、キャンディーは思いましたが、マロンはお構いなしにランドセルにレンゲの花を詰めました。
ポテトは四つ葉のクローバー探しを諦めて、ダンゴ虫と遊んでいました。「ポテトちゃん、何してるの?」と、リナちゃんがそばに寄りました。「わあ、ダンゴ虫がいっぱい。リナ、ダンゴ虫大好き」と、今度はダンゴ虫を集め始めました。マロンとキャンディーも手伝いました。リナちゃんは両手にいっぱいのダンゴ虫を、空色のランドセルに入れました。「大好きなものは、全部ここに入れてね」と、リナちゃんは言いました。ポテトは大きくうなずきました。

「ツクシも入れよう。タンポポも入れてね」と、リナちゃんは嬉しそうに言いました。リナちゃんは、空色のランドセルを背負って見せました。「ステキでしょう?」と、言いました。キャンディーは少しだけ「ピンクの方がステキかも」と思いましたが、何も言いませんでした。リナちゃんの「大好き集め」は、まだまだ続きました。池に浮かんだ水草も入れました。葉っぱにしがみついているカタツムリも入れました。手の平をはっていた赤いアリも入れました。砂場の砂も入れました。「リナちゃん。大丈夫?」と、マロンが首を傾けました。「ママに叱られない?」と、キャンディーも丸い目をキョロキョロしました。
リナちゃんの目が、楽しさで輝いていました。リナちゃんが、マロンを見ました。マロンは、胸騒ぎを感じて少し後に下がりました。リナちゃんの手が、マロンのお腹に伸びました。「よいしょ」と、リナちゃんはマロンの重い体を持ち上げました。「マロンちゃんも、ここに入ってね」。マロンは暴れませんでしたが、ランドセルに入るには少し大き過ぎました。「キャンディーちゃん」と、リナちゃんが呼びました。キャンディーも後ずさりしましたが、リナちゃんに抱えられました。「よいしょ」と、リナちゃんが言いましたが、キャンディーの体も、ランドセルには入りませんでした。ポテトは逃げようとしたのですが、手遅れでした。三度目の「よいしょ」で、ポテトの体はランドセルの中にすっぽりと納まってしまいました。
「リナちゃん。何してるの?」と、リナちゃんのママが走ってきました。「よいしょ!」と、リナちゃんはポテトが入った空色のランドセルを重たそうに背負いました。「リナちゃん。ダメ、ダメ!」と、ママが言いました。ママは、リナちゃんの空色のランドセルを背中からおろしました。ポテトはランドセルから這い出しました。「ああ、ポテトちゃん、出ちゃあダメ!」と、リナちゃんが泣き声で言いました。「ママ。リナは大好きなものをランドセルに詰めたのよ」。
リナちゃんのランドセルからは、幼稚園のときに使った洗ったばかりのハンカチが出てきました。オタマジャクシが泳ぐ泥水も出てきました。「ママ。みんな、リナの大好きなもの」と、リナちゃんが言いました。松の木の皮も出てきました。浜辺で拾った外国の小瓶も出てきました。「まるで、マロンの宝物みたい」と、キャンディーが言いました。「だって、リナ、全部大好きなんだもん」と、リナちゃんは泣き出しました。ママが読んでくれた物語も出てきました。マロンたちと楽しく遊んだ思い出も出てきました。
「マロン。あれ、あげたら?」と、キャンディーが言いました。マロンは、マロンの宝物入れの空き缶を一つ、リナちゃんにあげることにしました。リナちゃんのランドセルと同じ空色の空き缶でした。「マロンちゃん。これ、もらってもいいの?」と、リナちゃんおママが聞きました。マロンは小さくうなずきました。リナちゃんは、ランドセルの中にあった大好きなものを、空色の空き缶に移しました。川を流れてきた木の枝も入れました。リナちゃんが初めて見た、四角い青い空も少しだけ入れました。うめたちあきさんの澄んだ歌声も入れました。
「よいしょ!」と、リナちゃんがポテトを抱えました。「わあ!」と、ポテトが逃げ出しました。「待って!」と、リナちゃんが追いかけました。「ポテチ。缶に入ればいいじゃん」と、マロンが言いました。リナちゃんは、ランドセルを空色の空き缶に入れようとしました。「ママ。リナね、この空色のランドセル大好き」と、リナちゃんに笑顔がもどりました。「ポテトちゃん、待って」と、リナちゃんが駆け出しました。「待てー!ポテチ。入ればいいのに?」と、キャンディーもポテトを追いかけました。「ポテチ。待てー!」。「空飛ぶコーギー」のマロンは、リナちゃんのランドセルの空色の世界に元気よく飛び上がりました。
原っぱでは、ポテトが四つ葉のクローバーを探していました。「ポテトちゃんだ」と、リナちゃんが言いました。「どう?ステキでしょう?」と、ピカピカランドセルをクルリと見せました。「リナは、ランドセルに大好きなものをいっぱい集めて、学校に行くんだよ」と、リナちゃんは言いました。「ああ、レンゲの花が咲いてる。リナ、大好き」と、リナちゃんはレンゲの花を摘み始めました。「ここにも、ここにも咲いてる」と、レンゲの花を摘みました。マロンとキャンディーも手伝いました。「いっぱい、いっぱい摘んでね」と、リナちゃんは言いました。リナちゃんは両手にいっぱいのレンゲを摘みました。マロンとキャンディーも抱えるほどのレンゲを摘みました。「リナちゃん。レンゲ、どうするの?」と、マロンが、小さく首を傾けました。リナちゃんは空色のランドセルを開けて「ここに、入れてね」と、言いました。「えっ?いいの?」と、キャンディーは思いましたが、マロンはお構いなしにランドセルにレンゲの花を詰めました。
ポテトは四つ葉のクローバー探しを諦めて、ダンゴ虫と遊んでいました。「ポテトちゃん、何してるの?」と、リナちゃんがそばに寄りました。「わあ、ダンゴ虫がいっぱい。リナ、ダンゴ虫大好き」と、今度はダンゴ虫を集め始めました。マロンとキャンディーも手伝いました。リナちゃんは両手にいっぱいのダンゴ虫を、空色のランドセルに入れました。「大好きなものは、全部ここに入れてね」と、リナちゃんは言いました。ポテトは大きくうなずきました。

「ツクシも入れよう。タンポポも入れてね」と、リナちゃんは嬉しそうに言いました。リナちゃんは、空色のランドセルを背負って見せました。「ステキでしょう?」と、言いました。キャンディーは少しだけ「ピンクの方がステキかも」と思いましたが、何も言いませんでした。リナちゃんの「大好き集め」は、まだまだ続きました。池に浮かんだ水草も入れました。葉っぱにしがみついているカタツムリも入れました。手の平をはっていた赤いアリも入れました。砂場の砂も入れました。「リナちゃん。大丈夫?」と、マロンが首を傾けました。「ママに叱られない?」と、キャンディーも丸い目をキョロキョロしました。
リナちゃんの目が、楽しさで輝いていました。リナちゃんが、マロンを見ました。マロンは、胸騒ぎを感じて少し後に下がりました。リナちゃんの手が、マロンのお腹に伸びました。「よいしょ」と、リナちゃんはマロンの重い体を持ち上げました。「マロンちゃんも、ここに入ってね」。マロンは暴れませんでしたが、ランドセルに入るには少し大き過ぎました。「キャンディーちゃん」と、リナちゃんが呼びました。キャンディーも後ずさりしましたが、リナちゃんに抱えられました。「よいしょ」と、リナちゃんが言いましたが、キャンディーの体も、ランドセルには入りませんでした。ポテトは逃げようとしたのですが、手遅れでした。三度目の「よいしょ」で、ポテトの体はランドセルの中にすっぽりと納まってしまいました。
「リナちゃん。何してるの?」と、リナちゃんのママが走ってきました。「よいしょ!」と、リナちゃんはポテトが入った空色のランドセルを重たそうに背負いました。「リナちゃん。ダメ、ダメ!」と、ママが言いました。ママは、リナちゃんの空色のランドセルを背中からおろしました。ポテトはランドセルから這い出しました。「ああ、ポテトちゃん、出ちゃあダメ!」と、リナちゃんが泣き声で言いました。「ママ。リナは大好きなものをランドセルに詰めたのよ」。
リナちゃんのランドセルからは、幼稚園のときに使った洗ったばかりのハンカチが出てきました。オタマジャクシが泳ぐ泥水も出てきました。「ママ。みんな、リナの大好きなもの」と、リナちゃんが言いました。松の木の皮も出てきました。浜辺で拾った外国の小瓶も出てきました。「まるで、マロンの宝物みたい」と、キャンディーが言いました。「だって、リナ、全部大好きなんだもん」と、リナちゃんは泣き出しました。ママが読んでくれた物語も出てきました。マロンたちと楽しく遊んだ思い出も出てきました。
「マロン。あれ、あげたら?」と、キャンディーが言いました。マロンは、マロンの宝物入れの空き缶を一つ、リナちゃんにあげることにしました。リナちゃんのランドセルと同じ空色の空き缶でした。「マロンちゃん。これ、もらってもいいの?」と、リナちゃんおママが聞きました。マロンは小さくうなずきました。リナちゃんは、ランドセルの中にあった大好きなものを、空色の空き缶に移しました。川を流れてきた木の枝も入れました。リナちゃんが初めて見た、四角い青い空も少しだけ入れました。うめたちあきさんの澄んだ歌声も入れました。
「よいしょ!」と、リナちゃんがポテトを抱えました。「わあ!」と、ポテトが逃げ出しました。「待って!」と、リナちゃんが追いかけました。「ポテチ。缶に入ればいいじゃん」と、マロンが言いました。リナちゃんは、ランドセルを空色の空き缶に入れようとしました。「ママ。リナね、この空色のランドセル大好き」と、リナちゃんに笑顔がもどりました。「ポテトちゃん、待って」と、リナちゃんが駆け出しました。「待てー!ポテチ。入ればいいのに?」と、キャンディーもポテトを追いかけました。「ポテチ。待てー!」。「空飛ぶコーギー」のマロンは、リナちゃんのランドセルの空色の世界に元気よく飛び上がりました。
Posted by AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん at 04:49│Comments(0)
│空飛ぶコーギー