2021年01月30日
小さなナナの花
TV番組のレポーターが、雨上がりの朝の風景を伝えています。「しっとりと雨に湿った翌朝には、畑のあちらこちらから、新しい豆が芽を吹きます。初めは小さな豆の芽も、やがてつるを伸ばし、葉の数も増え、つぼみをつけ花を咲かせ、やがて緑のエンドウ豆が実ります」。弾けた鞘から生まれた、可愛らしいエンドウ豆が大写しになりました。「空飛ぶコーギー」のマロンは、和くんと並んで朝のTVを見ていました。「ふーん。春って豆の季節なんだ」と、小さくうなずきました。
公園の花壇には、いろんな花がいっぱいに咲いていました。チューリップにパンジー、ノースポールやマーガレット。花の周りを、色とりどりのチョウが陽気に飛び交っています。「おや?」。その中でマロンはTVで見た花に似た花を見つけました。「これはエンドウ豆?」と、マロンは小さく首を傾けました。赤やピンク、黄色に白…、エンドウ豆の花みたいな七色の花が咲いていました。「これは、スートピーって言うのよ。確かに豆の仲間ね」と、トイ・プードルのキャンディーが言いました。「私、この花大好き」。マロンとキャンディーは、スイートピーの花を、じっと見つめていました。
キャンディーに見つめられたスイートピーは、グングンと蔓を伸ばしました。キャンディーの豆のような鼻の前で、次々と実をつけました。スイートピーの豆は、鞘の中に行儀よく一列に並んで座っていました。2匹の仲良しさんが見交わす間に、パチン!と一つ鞘が弾けました。弾けた鞘からは、黄色のお尻のミツバチたちがたくさん飛び出しました。ブーンブーンと花の言葉で話し合い、蜜を探しに出かけていきました。「ミツバチは豆から生まれるんだね」と、マロンが言いました。
キャンディーの豆のような目の前で、またパチン!と別の鞘が弾けました。弾けた鞘からは、うす緑色の木の葉のようなメジロたちが飛び出しました。ピーチュルピーチュルと、花の言葉で鳴き交わしながら、白い目をパチクリ。蜜を吸いに飛んでいきました。「メジロも豆から生まれるのね」と、キャンディーが言いました。
スイートピーの豆の鞘がまた一つ膨らんできました。豆はグングン膨らんで、今までで一番まーるく膨らみました。「今度は何が生まれるんだろう?」と、マロンが小さく首を傾けました。パチン!と弾けた鞘からは、小さな小さな仔犬が飛び出しました。クンクンと豆みたいな仔犬が、小さな声で鳴きました。

「ねえ、君の名前は?」と、マロンが犬の言葉で聞きました。スイートピーから生まれた豆みたいな仔犬は何も答えずに、可愛く首を傾けました。「ねえ、君の名前は?」と、今度は花の言葉で聞いてみました。仔犬は「名前はナナ」と、花の言葉で言いました。マロンとキャンディーは、しばらく顔を見合わせました。
「マロン、キャンディー」と、花壇の中から、カタツムリのおじさんが声をかけました。マロンは、声のする方に目をやり、キョロキョロと探しました。「マロン、ここだよ」と、カタツムリは角を振り振り、スイートピーの蔓を登っていました。「その犬はね、チワワと言って、春咲くスートピーから生まれるんじゃよ」と言いました。「春はチワワの季節。あっちでもこっちでも、小さな仔犬がいっぱい弾けているよ」。「スイートピーから生まれるんだ。犬も」と、マロンとキャンディーは、大きくうなずき合いました。
「私たちチワワは、スイートピーの花がママなんだ」と、チワワのナナが花の言葉で言いました。「ほら、見てごらん。また新しいチワワが弾けてる」と、カタツムリのおじさんが言いました。パチン!とスートピーの鞘が弾ける音が、春風に乗って聞こえてきます。スイートピーの鞘からはチワワが、また一匹、花壇の外に弾け出ました。「キャンディー。あっちの花壇にも、チワワの花が七色に咲いてる」と、マロンが言いました。「私、チワワの花が大好き」と、キャンディーが言いました。春の花壇は、チワワの花も満開です。七色の花から生まれた、チワワのナナが、ニコっと明るい笑顔を見せました。
公園の花壇には、いろんな花がいっぱいに咲いていました。チューリップにパンジー、ノースポールやマーガレット。花の周りを、色とりどりのチョウが陽気に飛び交っています。「おや?」。その中でマロンはTVで見た花に似た花を見つけました。「これはエンドウ豆?」と、マロンは小さく首を傾けました。赤やピンク、黄色に白…、エンドウ豆の花みたいな七色の花が咲いていました。「これは、スートピーって言うのよ。確かに豆の仲間ね」と、トイ・プードルのキャンディーが言いました。「私、この花大好き」。マロンとキャンディーは、スイートピーの花を、じっと見つめていました。
キャンディーに見つめられたスイートピーは、グングンと蔓を伸ばしました。キャンディーの豆のような鼻の前で、次々と実をつけました。スイートピーの豆は、鞘の中に行儀よく一列に並んで座っていました。2匹の仲良しさんが見交わす間に、パチン!と一つ鞘が弾けました。弾けた鞘からは、黄色のお尻のミツバチたちがたくさん飛び出しました。ブーンブーンと花の言葉で話し合い、蜜を探しに出かけていきました。「ミツバチは豆から生まれるんだね」と、マロンが言いました。
キャンディーの豆のような目の前で、またパチン!と別の鞘が弾けました。弾けた鞘からは、うす緑色の木の葉のようなメジロたちが飛び出しました。ピーチュルピーチュルと、花の言葉で鳴き交わしながら、白い目をパチクリ。蜜を吸いに飛んでいきました。「メジロも豆から生まれるのね」と、キャンディーが言いました。
スイートピーの豆の鞘がまた一つ膨らんできました。豆はグングン膨らんで、今までで一番まーるく膨らみました。「今度は何が生まれるんだろう?」と、マロンが小さく首を傾けました。パチン!と弾けた鞘からは、小さな小さな仔犬が飛び出しました。クンクンと豆みたいな仔犬が、小さな声で鳴きました。

「ねえ、君の名前は?」と、マロンが犬の言葉で聞きました。スイートピーから生まれた豆みたいな仔犬は何も答えずに、可愛く首を傾けました。「ねえ、君の名前は?」と、今度は花の言葉で聞いてみました。仔犬は「名前はナナ」と、花の言葉で言いました。マロンとキャンディーは、しばらく顔を見合わせました。
「マロン、キャンディー」と、花壇の中から、カタツムリのおじさんが声をかけました。マロンは、声のする方に目をやり、キョロキョロと探しました。「マロン、ここだよ」と、カタツムリは角を振り振り、スイートピーの蔓を登っていました。「その犬はね、チワワと言って、春咲くスートピーから生まれるんじゃよ」と言いました。「春はチワワの季節。あっちでもこっちでも、小さな仔犬がいっぱい弾けているよ」。「スイートピーから生まれるんだ。犬も」と、マロンとキャンディーは、大きくうなずき合いました。
「私たちチワワは、スイートピーの花がママなんだ」と、チワワのナナが花の言葉で言いました。「ほら、見てごらん。また新しいチワワが弾けてる」と、カタツムリのおじさんが言いました。パチン!とスートピーの鞘が弾ける音が、春風に乗って聞こえてきます。スイートピーの鞘からはチワワが、また一匹、花壇の外に弾け出ました。「キャンディー。あっちの花壇にも、チワワの花が七色に咲いてる」と、マロンが言いました。「私、チワワの花が大好き」と、キャンディーが言いました。春の花壇は、チワワの花も満開です。七色の花から生まれた、チワワのナナが、ニコっと明るい笑顔を見せました。
Posted by AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん at 05:27│Comments(0)
│空飛ぶコーギー