暑い!
コーギーのマロンが、頭からザバッと水をかぶりました。「フー、暑い!」。「こんなに暑い日に、どうして、僕らは毛皮を着てるんだろうね?」と、ポメラニアンのポテトも水道の水をがぶ飲みしています。「とにかく、暑くて、暑くて、熱中症になっちゃうよ」。
ポテトがふと空を見上げました。青い空を背景に、白い月が浮かんでいました。「ねえ、マロン。お月さまに行ったことある?」と、マロンに聞いてみました。「ああ、僕は空を飛べるんだよ。月?行ったことあるよ」と、マロンは答えました。「涼しそうだよね?」「そりゃ、涼しいよ」「僕も行ってみたいな?」「そうだね。行ってみようかな?お月さまって、アイスクリームでできているんだよ。こんな日には、冷たいアイスクリームが食べたいよね。僕はパイナップル&ココナッツ・アイスクリームが好きだけど、ポテチはマンゴー・シャーベットとかかな?フー、気が遠くなるほど暑い!」。
ポテトが空を見上げました。青い空に白い雲が浮かんでいました。「ねえ、マロン。雲の上に行ったことある?」と聞いてみました。「当り前じゃん。行ったことあるよ」と、マロンが答えました。「涼しい?」「ああ、かなりね」「僕も行ってみたいな?」「ここだけの話だけどね。雲って、カキ氷でできてるんだよ。ああ、カキ氷が食べたい!僕はバナナミルクかけが好きだけど、ポテチはイチゴかな?フー、やっぱり暑い!」。
ポテトがぼんやりとジリジリ焼け付くような太陽を見上げました。「ねえ、マロン。まさか、お日さまは暑いよねえ?」と聞いてみました。「教えてあげようか?お日さまはね、ああ見えても、フルーツゼリーでできているんだぜ」「ええ?ゼリーで?」「誰にも言わないって約束してね。お日さまは、桃とグレープフルーツと巨峰の3種類のゼリーからできているんだよ」「ゼリーかあ?」「そう、僕はちょっぴり酸っぱいグレープフルーツがいいな?ポテチは?フー、何を言っても、暑い!」。
青空の中を、公園のハトたちが飛んでいました。「あっ、ハトだ!」と、ポテトが叫びました。「ハトはね」と、マロンが言いかけました。「ハトは、ホントは何なの?」と、ポテトが聞きました。「ハトはホントは、冷たいわらび餅なんだよね。黄な粉と黒蜜がかかっていて、氷でしっかり冷やしてあって…」「冷たそう!」「おいしそう!」と、2匹は言いました。「プルンプルン!」「ムニュムニュ!」「冷た~くて、おいし~いよ♪」「早くしないと、行っちゃ~うよ~♪」「フー、暑い!」。
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